警備員の給料って高い?安い?
具体的にどんなことをしてるの?
この記事では、厚生労働省jobtagの情報をベースに、独自に実施した調査内容を追加した内容で答えていきます。
警備員には施設警備や輸送警備など4種類の区分がありますが、ここでは警備業務の大半を占める「施設警備」「雑踏・交通警備」に内容を絞って解説していきます。
この記事を最後まで読むことで、あなたが警備員の仕事を目指すべきかどうかが分かります。
目次
警備員の給料
厚生労働省jobtagによると、施設警備員の平均年収は376.1万円、雑踏・交通警備員の平均年収は350.2万円となっています。
雑踏・交通警備員の平均年収が低いのには、パート雇用の割合が多いことが影響しています。
日本の労働者の平均所得は458万円(国税庁令和4年分民間給与実態統計調査)なので、平均よりも少なめです。
施設警備員 | 16万~23.9万が全体の56.7% |
雑踏・交通警備員 | 16万~27.9万が全体の72.6% |
年齢別の所得分布を見ると、施設警備員は年齢とともにゆるやかに所得が上がっていくのに対して、雑踏・交通警備員は30代をピークに徐々に下がっていきます。
これは、50代以降の非正規雇用者が多いことが影響していると考えられ、正社員が高所得を目指せないということではありません。
実際の求人情報(令和6年11月時点)
サービス名 | 詳細 |
ハローワーク | ・求人掲載数1万件以上 ・契約社員と正社員で賃金の差はほとんど無い(16万~20万程度) ・ほぼ全ての求人が経験不問 |
インディード | ・求人掲載数10万件以上 ・正社員、契約、パートなどさまざまな雇用形態の求人がある ・時給1300~1600円、日給10,000~15,000円、月給18,000~25,000円位が目安 |
リクルートエージェント | ・正社員、契約社員の求人が多い ・契約社員は年収250~350万位が多く、正社員登用制度がある求人が多い ・正社員は年収300~400万が中心 ・幹部候補は年収400万以上の求人が増える |
セキュリティワーク | ・求人件数713件(東京近郊のみ) ・正社員、契約、パートなどさまざまな雇用形態に求人がある ・時給1300~1600円、日給10,000~15,000円、月給18,000~25,000円位が目安 |
警備員の仕事の特徴
人との関わりの多さ | ★★★★☆ |
未経験からの難易度 | ★☆☆☆☆ |
仕事の自己完結度 | ★★★★☆ |
平均年収 | ★★☆☆☆ |
残業時間数 | ★☆☆☆☆ |
業務の時間的切迫度 | ★☆☆☆☆ |
ルーティーンワークの比率 | ★★★★☆ |
人との関わり
人との関わりの多さはやや多めの職業です。
担当する職場によっては簡単な接客要素を含む場合もありますが、密なコミュニケーションが必要ではありません。
働く年代
※2021年時点
- 30代以下……約20.5%
- 40代……約15%
- 50代……約20%
- 60代以降……約48%
若い世代も一定数働いているものの、約半数が60代以降となっています。
時間帯や曜日が不規則
警備員は「月から金まで決まった時間で働く」という仕事ではありません。
配属先によって働く時間帯や曜日は大きく異なってきます。
基本的に、人が多く集まる場所に警備が必要になるわけなので、土日祝の稼働が必要になる場合が多いです。
また、交通警備は深夜に行われる場合も多いので、夜勤が必要になる場合もあるでしょう。
中途採用が多い
警備員は年収や勤務時間帯等の不規則さなどの理由から離職率が高く、人手不足な業界と言われています。
そのため、中途採用を積極的に行っており、ミドル世代の未経験者でも採用されやすい傾向にあります。
また、社会的なセキュリティ意識の高まりもあり、今後も安定的な需要が見込まれています。
雑踏・交通警備はパートの比率が高い
雑踏・交通警備はイベントが開催される時期などに偏りがあるため、繁閑の差が大きいです。
そのため、パート・アルバイトの比率が高く、正社員の場合はマネージメント業務が中心になることが多いです。
また、イベント会場の警備などでは外国人客も多く、英語力が必要になるケースもあります。
警備員の仕事内容
警備員の仕事内容は「施設警備」か「雑踏・交通警備」かによって変わってきます。
以下はおおまかな業務の一例です。
施設警備 | 雑踏・交通警備 |
・施設内巡回 ・不審者への声掛け、退去要請 ・鍵などのセキュリティー管理 ・災害、事件時の初期対応(消火や誘導など) ・事件時の警察到着までの初期対応(監視・警告など) | ・人や車の誘導 ・事故、事件時の通報 ・立入禁止区域の監視 ・障害者の付き添い ・体調不良者の保護 |
警備員を目指すのに必要な学歴、資格
警備員の仕事に就くために必要な学歴や資格などは特にありません。
ただし、警備業法で以下に該当する人は業務に就けないと定められています。
- 18歳未満
- 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
- 過去に禁固以上の刑または警備業法の規定に違反し罰金刑となり、処分から5年以上経過していない者
- 直近5年間で警備業法に違反した者
- 集団・または常習的に警備業の規則に掲げる罪にあたる行為を行う恐れがある
- 暴力団員と関わりがある
- アルコールや薬物の中毒者
- 心身に障害を抱え、警備業務を正しく適切に行うのが難しい者
実際に働いている人の学歴分布を見てみると、施設警備員で学歴不明を除いた高卒未満の割合は75.8%、雑踏警備員で81.8%となっています。
また、業務に就くにあたり実務経験が必要かというアンケートの結果を見ると「必要ない」と答えた割合は施設警備員で69.6%、雑踏警備員で56.4%でした。
雑踏警備員のほうがやや実務経験を必要と答える人が多かったですが「1ヶ月以下の実務経験で問題ない」と答えた人が25.5%あり、以上のことから警備員の仕事は敷居が低く、未経験からでも問題なく働いていける仕事ということが分かります。
警備員の年収を上げる方法2選
- 資格を取得する
- 働く時間帯、曜日を柔軟に持つ
それぞれ解説します。
資格を取得する
警備に関する資格は国家資格を始めさまざまあります。
以下に一部を紹介します。
- 警備員指導教育責任者資格
- 機械警備業務管理者資格
- 施設警備業務検定
- 交通誘導警備業務検定
- 雑踏警備業務検定
- セキュリティプランナー
- セキュリティーコンサルタント
このような資格を取得していくことで、年収が上がる可能性があります。
働く時間帯、曜日を柔軟に持つ
警備員は人が多く集まる場所に配置される場合が多いため、土日祝の勤務が必然的に多くなります。
このような需要の高い曜日を中心に働ける人材は会社としても重宝するため、評価が上がりやすくなるでしょう。
また、雑踏・交通警備などは深夜帯に配置される場合も多いため、深夜給をもらって年収を上げていく方法もあります。
警備員はこんな人におすすめ
- 体力に自身がある人
- 資格を取得してキャリアアップを目指したい人
- 副業をしている人
- ライフワークバランスを大事にしている人
警備員の仕事は長時間の立ち仕事であること、屋外での勤務が多いなどの理由から、体力に自身がある人におすすめの仕事です。
また、残業が少ないため副業をしている人や、ライフワークバランスを大事にしている人にも相性の良い仕事と言えます。
パソコンなどを利用した在宅ワークとかけ合わせると、体力とのバランスが取りやすくおすすめです。
資格を取得することで昇給の可能性があり、キャリアアップのための目標が明確である点も高評価ポイントです。
警備員の転職におすすめのサービス
- リクルートエージェント
- セキュリティーワーク
リクルートエージェント
サービス名 | リクルートエージェント |
対象年代 | 全年齢 |
対象地域 | 全国 |
掲載ジャンル | 網羅的 |
公式ページ | https://www.r-agent.com/ |
特徴 | ・求人数業界ナンバーワン ・成約実績業界ナンバーワン ・転職サービス、ツールが豊富 |
条件を伝えると幅広いジャンルで仕事を紹介してくれるので、さまざまな職種にも視野を広げられます。
セキュリティーワーク
サービス名 | セキュリティーワーク |
対象年代 | 全年齢 |
対象地域 | 東京近郊 |
掲載ジャンル | 警備員特化 |
公式ページ | https://securityguard-work.com/ |
特徴 | ・警備業界初の転職エージェント ・未経験者へのサポートが厚い |
まとめ
施設警備員の平均年収は376.1万円、雑踏・交通警備員の平均年収は350.2万円。
日本人の平均年収よりも低めの水準です。
ただし、警備員に関する資格は国家資格をはじめさまざまあるので、資格を取得することで昇給を目指していくことができます。
屋外での勤務や、長時間の立ち仕事であることから体力に自身がある人にはおすすめ。
求人数が多く今後も需要が見込まれる業種なので、転職エージェントなどを活用し、妥協のない会社選びをしていきましょう。