HSPなんだけど飲食店でアルバイトってどうなのかな?
HSPと飲食店の仕事って、相性どんな感じ?
HSPに向いてるアルバイトってどんなものがあるんだろう?
この記事ではこのような疑問に答えていきます。
筆者は内向型HSPの特性を持ちながら、飲食店でのアルバイトを3年、正社員として10年、合わせて13年経験しました。
筆者の経験から言うと、HSPは飲食店でのアルバイトに向いていません。
筆者の13年の経験をもとに解説していきます。
目次
【再確認】HSPの特徴を整理
まずはHSPに共通する特徴にはどのようなものがあるか整理していきましょう。
HSPの特徴は以下のとおり。
- 物事を深く考える
- 音や匂いなどの外部刺激に敏感
- 共感力が高い
- 人間関係に悩みを抱えやすい
- 感覚が鋭い
それぞれ解説していきます。
物事を深く考える
HSPには物事を深い階層まで掘り下げて考える特徴があります。
例えば、仕事で何かひとつ指示を出された時に
- この指示を出した意図はなんだろう
- 最終的な目的はなんだろう
- だったらここまでやったほうがより良いだろう
このように、1を聞いて10を考える特徴があります。
音や匂いなどの外部刺激に敏感
五感が鋭く繊細なHSPは、外部刺激に過剰に反応してしまいます。
例えば強い光や音、匂いなどです。
自分が苦手とする刺激が身近にあると、強いストレスを感じてしまいます。
共感力が高い
HSPは心の境界線が薄く、共感力が高いと言われています。
第三者の感情を自分の中に移してしまい、当事者ではないのにも関わらず自分の感情としてとらえることができます。
感覚が鋭い
繊細で敏感なセンサーを持つHSPは、小さな変化や違和感を見落とさずに気がつくことが出来ます。
気が付きすぎることにより、心が疲弊していく原因になることもあります。
人間関係に悩みを抱えやすい
小さな変化を敏感に察知するHSPは、心が疲れやすいです。
特に対人関係において、表情や声のトーンなどから相手の感情を察知してしまい、必要以上に気をつかってしまうからです。
大勢の人と関わるような場面では、特に心に疲れを溜め込んでしまいます。
【体験談】HSPが飲食店のアルバイトに向いていない理由5選
ここでは実際に筆者が13年間の飲食店勤務で感じた、HSPがアルバイトに向いていない理由について解説していきます。
この経験の中から、どの飲食店にも共通するものを厳選して解説していきますね。
常に見られている
第三者の感情に影響されやすいHSPは人に見られることが苦手です。
自分がどのように見えているかを気にしてしまい緊張し、普段どおりの動きができなくなってしまうからです。
飲食店の職場では従業員との連携が必須で、常にお互いを見ている状態になります。
また、お客様からの目にも常にさらされているため「失敗できない……」と緊張状態が持続し、疲れを溜め込んでしまいます。
自分のペースで仕事ができない
飲食店での仕事はほぼ全てがお客様ペースで進んでいきます。
何か作業をしていてもお客様に呼ばれれば対応しなければなりません。
作業の優先順位もコロコロと入れ替わっていくため、常に優先順位を入れ替えながら仕事をしていく必要があります。
飲食店での仕事は、自分の予定したとおりに進むことはありません。
説明が回りくどくなる
生真面目な性格でクレームを特に苦手とするHSPは、1から10まで説明をしがちです。
接客業において重要なのは相手に合わせたちょうど良さです。
あなたも一度聞いた説明を長々とされてしまうと嫌な気持ちをしますよね?
しかし、HSPはこのように考えてしまいます。
「一度説明したけど覚えてないかもしれない」
「あとで聞いてないと言われてクレームになったら嫌だ」
結果としてお客様の機嫌を損ね、クレームに繋がってしまうことも考えられます。
たくさんの人と関わる
飲食店での仕事は、従業員との連携・お客様とのコミュニケーションは必須です。
繊細で敏感なHSPは第三者の感情を深読みしてしまい、必要以上に気をつかい疲弊してしまいます。
対する人が多くなればなるほどにその回数も増えるので、たくさんの人と接する仕事は不向きと言えます。
機嫌の悪いお客様の対応がある
不特定多数の人が来店する飲食店ですので、中には機嫌の良くない人や、横柄な態度を取る人なども来店します。
相手の感情を敏感に察知するHSPはこのような顧客対応に特にストレスを感じやすいです。
HSPが飲食店のアルバイトに活かせること
HSPの特性は、飲食店との相性が悪いものばかりではありません。
相手の感情を察知し共感できる特性は、接客業において大きな武器でもあります。
小さな変化に気づき、相手の感情を察知できるということは、お客様のニーズにいち早く気がつけるということでもあります。
例えば筆者が実際に経験したことだと、以下のようなことがあります。
- お酒のペースが落ちていたので水を出してあげる
- ビールが好きなようなので、ビールに合うおつまみをおすすめしてあげる
- 気の知れた集まりではなさそうなので、取り分けをしやすい盛り付けに変える
このような気づかいは、お客様に大変喜ばれるサービスです。
小さな変化に敏感に反応できるHSPは、気づかい上手とも言えるのです。
HSPが働きやすい飲食店を探すコツ2選
HSPだから飲食店は向いてないかもしれないけど、挑戦してみたいな
HSPでも働きやすい飲食店ってないのかな?
HSPが働きやすい飲食店を探すコツを教えますね!
大衆向けの大型店より個人経営の小さな店
個人経営の小さな店舗ではお客様と従業員の距離が近く、常連のお客様が多いです。
そのため、無茶な要求や横柄な態度をとるお客様は少なく、HSPにとっては働きやすい環境と言えます。
さらに、何度も来店してくれる常連のお客様は趣味趣向を把握しやすいので、HSPの気づかいが存分に発揮できます。
少し高めのお店
HSPが飲食店でアルバイトをする場合は、少し高めのお店を選ぶと良いです。
業界相場より高めの店を選ぶお客様は、比較的生活に余裕があり穏やかな人が多いです。
事前に客層をリサーチしておくのも良いでしょう。
そもそもHSPに向いてる仕事とは
飲食店にはHSPが苦手な要素が多いんだね。
じゃあHSPに向いてる仕事ってどんな仕事なのかな?
【注意】HSPに向いていない仕事とは【心が壊れる前に知っておくこと】
向いている仕事の特徴 理由 自己完結型の仕事 他者とのコミュニケーションを必要としない ルーティーンが多い仕事 考えすぎる特性を抑えられる ノマドワーク 集中しやすい環境を選べる フリーランス(個人事業主) ストレスを避けた仕事を選べる IT、Web関連 他者とのコミュニケーションが少ない 精密さを求められる仕事 問題点の発見能力が有効に作用 自分のペースで進められる仕事 心の余裕を確保できる
HSPと相性の良いアルバイト5選
HSPに向いてるアルバイトは、具体的にはどんな仕事?
職種 | 特徴 |
書店員 | 静かで刺激の少ない環境で働ける |
データ入力 | ひとりでモクモクと作業ができる |
デリバリースタッフ | 人との関わりが最低限で済む |
警備員 | ルーティーン業務が多く、人との関わりが少ない |
清掃員 | ルーティーン業務が多く、人との関わりが少ない |
まとめ
HSPと飲食店の仕事は相性が悪いです。
理由は以下のとおり。
- 常に見られてる
- 自分のペースで仕事ができない
- 説明が回りくどくなる
- たくさんの人と関わる
- 機嫌の悪いお客様の対応がある
ただし、お客様の小さな変化を察知し、ニーズに合ったサービスをすることに長けている側面もあります。
HSPでも働きやすい飲食店を探すコツは以下の2つです。
- 個人経営の小さな店を探す
- 少し高めの店を探す
HSPの持つ特性は悪いことばかりではなく、仕事に活きる特性もたくさんあります。
飲食店にこだわらず、HSPの特性を活かしたアルバイトを探してみるのも良いです。