仕事が辛くて辞めたいと思っているんだけど、これは甘えなんだろうか……
仕事が辛いのは自分の弱さ?それともHSPが関係しているのかな……
もめ事を起こさず仕事を辞めるにはどうしたらいいだろう……
この記事にたどり着いたあなたはこんな悩みを抱えていませんか?
もしかするとあなたは、HSPには向かない仕事に頑張って取り組み続けた結果、心が疲弊してしまっているかもしれません。
繊細な感覚を持つHSPはストレスを抱えやすく、最悪の場合心の病気になってしまうこともありえます。
向かない仕事を無理に頑張り続ける必要はありません。
この記事では、自身も内向型HSPの特性を持ち3度の転職を経験した筆者が、HSP×仕事について解説していきます。
目次
【体験談】HSPの心の限界サイン4選
ここでは筆者が実際に体験した、退職を決断した心の限界サインを紹介していきます。
自分の限界サインを見落として心が病んでしまわぬように、筆者の経験をぜひ参考にしてください。
仕事が手につかない
過度なストレス状態が続いた結果、いつも体に疲労感を感じるようになっていきました。
このような状態では集中力、モチベーションが低下し、次のようなことが仕事に影響していきます。
- 新しいことに挑戦する気力がわかない
- 面倒な仕事を後回しにしてしまう
- 思いやりをもって人と接することができない
その結果最低限の仕事しかこなせなくなってしまうだけでなく対人関係も悪化し、自己嫌悪のループに陥ってしまいます。
趣味を楽しめない
休日は仕事を忘れて趣味を楽しみ、次の仕事への活力にしていく。
心が限界を迎えると、こんな当たり前のことが出来なくなってしまいます。
休日を迎えた喜びよりも、休日明けの仕事への不安が勝ってしまい、大好きな趣味すらも楽しめなくなってしまいました。
趣味の時間も翌日の仕事のことを考えてしまい気分が沈んでいく。
これではストレスを発散するどころか、溜まっていく一方ですよね。
いつも仕事のことを考えてしまっている
HSPはその繊細で敏感な特性から心の疲れが溜まりやすいです。
そのため、仕事を忘れてゆっくりと休む時間は心の健康において非常に大切な時間になります。
しかし、一度心のバランスを崩してしまうと以下のような負のスパイラルが起こり、気持ちを立て直すのが難しくなってしまいます。
①ストレスが溜まり集中力が低下
②仕事の能率が下がる
③仕事ができない自分に自己嫌悪を感じ、「仕事を忘れる時間」に罪悪感を感じてしまう
④休日も気持ちが休まらない
①から④を繰り返す
仕事の能率が下がってしまった結果、休み前にやり残した仕事が気になって考え続けてしまうなんてこともありますよね。
小さな不満から抜け出せない
人や組織に対する不満を考えてしまうと、どんどん壮大で大きくなっていきます。
これはHSPが持つ「問題点の察知能力」と「物事を深い階層まで考える」特性が合わさることで起こると考えています。
あなたは不満や問題を察知し、その解消方法を考えていくうちにこのような思考に陥ったことはありませんか?
「この人のこういうところを直してほしいな」
「けどこの人がああなのは、上司がこうだからなんだよな。」
「いやけど上司がこうなのも根本的に会社の体質がよくないからなんだよな……」
「上司や会社の体質がこうなんだから、あの人にだけ改善を求めるのは申し訳ないな……」
「もう自分の手には負えない……」
こうして身の回りでおきる小さな問題点の解消ができなくなっていくと、対処に追われ続けることになります。
気がつけば心の疲れがストレスへと変わってゆき、限界に達していました。
退職の準備
心の限界サインが出てきたら、退職の準備をしてみましょう。
準備をしたからと言って、必ずしも退職を実行に移す必要はありません。
「いつでも退職できる」という余裕が、心の栄養になることもあります。
退職をするのは悪いことではありません。
何よりも大事なのは「あなたの健康」であることを一番においてください。
あなたの現在のストレス値はどのくらいでしょうか?
すでに筆者が経験したような限界サインは出ていませんか?
「まだ耐えられる範囲だけど改善の見込みがない」ような状況ではありませんか?
以下は退職を実行に移すための前準備です。
- お金のことを考える
- 転職先を探す
- 明確な理由付けをする
- 引き継ぎをしっかり残す
- 信頼している仲間に相談する
「退職を決断するにはまだ早いかな」という方も、一度実践してみることをオススメします。
「いつでも退職できる」という気持ちを持つことで心が軽くなり、今の仕事を継続するエネルギーになることもあります。
お金のことを考える
退職の準備を進める際に、もっともネックになるのがお金のことでしょう。
まずは退職後、自分が生活していけるだけの収入の目処を立てる必要があります。
今後の仕事に求める収入を考える際に、以下の表を参考にしてください。
収入 | メリット | デメリット |
現在より下げる | ・ストレスの少ない仕事を見つけやすい | ・支出の見直しが必要 ・生活水準が下がる |
現在の収入を維持する | ・生活水準を維持できる | ・転職先を見つけるハードルが上がる |
現在より収入を上げる | ・生活水準が上がる | ・転職先を見つけるハードルが高い ・自分に今以上の付加価値が必要になる場合がある |
求める生活スタイルは人それぞれです。
もちろんストレスもなく、今より高い収入を得られるのが最善ではありますが、そう簡単なものではありません。
自分の市場価値をあげるための努力も必要になるでしょう。
自分が幸せになるためには、何が重要で、何なら我慢ができ、どのくらい頑張れるのかということを、今一度考えてみてください。
雇用形態を考える
必要な収入額の目処が立ったら、次はどのような雇用形態で実現していくのかを考えます。
昨今は副業ブームということもあり、正社員雇用一本で考えるのが必ずしも正しいとは限りません。
以下は様々な雇用パターンのメリット・デメリットです。
雇用形態 | メリット | デメリット |
正社員のみ | ・収入が安定しやすい ・長期雇用が望める | ・雇用先を見つけるハードルが高い ・合わない会社だった場合に再転職が大変 |
非正規雇用のみ | ・仕事が見つけやすい | ・収入が不安定 ・雇用が打ち切られるリスクがある ・所得が上がりづらい |
正社員+副業 | ・所得を増やしやすい ・退職時の収入減のリスクを減らせる | ・自分にあった副業を見つける必要がある ・自由時間が少なくなる |
非正規雇用+副業 | ・所得を増やしやすい ・退職時の収入減のリスクを減らせる ・労働時間の調整がしやすい | ・収入が不安定 ・自分にあった副業を見つける必要がある |
HSPは副業を始めることをおすすめします。
副業の収入が安定してくれば、本業を楽なものに変えることができますし、独立してのびのびと生きていく未来も見えてきます。
時間と心にまだ余裕があるのであれば、副業である程度収入の目処を立ててから転職するのがもっとも効率的です。
副業に興味があるんだけど、どんなものを選ばべいいのか分からないな
そんな方には「Webライター」がオススメです。
WebライターはHSPの弱みを避けつつ、特性を強みと活かすことができる仕事です。
詳しくは以下記事を確認してみてくださいね。
転職先を探す
必要な収入額、雇用形態が決まったら実際にどのような仕事に就けるのか探してみましょう。
以下は仕事を探す方法の一例です。
- 転職エージェントに登録する
- 情報誌を見る
- ハローワークに行く
- 派遣会社に登録する
中でも転職エージェントはおすすめです。
転職エージェントとは、自分の経歴やスキルを伝えることで担当のエージェントの方が自分にあった仕事を紹介してくれるという基本無料のサービスです。
オンライン面談などで密なやり取りが可能なため、自分にあった仕事を厳選してくれます。
転職エージェントについては以下の記事で基礎から詳しく解説しています。
自分の可能性を知るためにも、まずは無料カウンセリングを受けることをおすすめします。
以下はおすすめの転職エージェントの一例です。
分類 | サービス名 |
総合型 | リクルートエージェント |
総合型 | パソナキャリア |
総合型 | doda |
事務職特化 | バックアップキャリア |
ゲーム業界特化 | Hiraku agent |
ブライダル特化 | ブライダルビズ |
IT/Web特化 | レバテックキャリア |
地方特化 | ヒューレックス |
飲食特化 | フーズラボ |
さらに詳しく知りたい方は以下記事からどうぞ。
明確な理由付けをする
円満な退職をするためには「退職理由」が重要になります。
仕事のストレスで心が疲弊してしまっているあなたは「辞めたい理由」にネガティブなものが多いでしょう。
しかし、ネガティブな理由のみで退職を伝えることは危険です。
受け取った相手に良い印象を与えず、退職までの気まずい期間が生まれてしまうリスクがあります。
だからと言って嘘の退職理由を伝えるのも、今後の関係性を維持するためには良くないでしょう。
以下に様々な状況に応用できる一例をまとめましたので参考にしてください。
- 副業をはじめ、将来的に独立を目指したい
- 目指したい仕事が見つかった
- 目指したい仕事に就くための勉強の時間を作りたい
引き継ぎをしっかり残す
あなたが退職をした後に、一緒に働いていた仲間が困るような状況になってしまうと円満な退職は難しくなります。
そのために引き継ぎをしっかり行う必要があります。
まずは現在あなたが担当している業務をリストアップし、引き継ぎが必要な業務を洗い出しましょう。
出来上がったら引き継ぎに必要な時間を計算してください。
いざ退職を伝える際に以下のことを付け加えましょう。
- 引き継ぎの準備ができている
- 引き継ぎに必要な時間の猶予を持てる
この2点と合わせて退職予定日を伝えることによって、スムーズ且つ円満な退職が期待できます。
信頼している仲間に相談する
辞めたくなるほど辛い職場にも、信頼のおける仲間はいますよね。
「出来れば退職後も良いお付き合いをしていきたい……」
そういった相手には事前に退職の相談をしておきましょう。
退職という人生の大きな決断を事前に相談してもらえることは、相手にとっても嬉しいことで、今後の関係性の維持に貢献します。
無理なら退職代行
円満に退職する方法は色々教えてもらったけど、今すぐ辞めたいくらい辛い……
退職の準備がスムーズに行えなくなるほど心が疲弊してしまっていたら、退職代行の利用を検討しましょう。
退職代行を利用するメリット・デメリットは以下の通り。
何より大切なのはあなたの健康です。
辛いときには無理せず、まずは無料相談をしてみましょう。
サービス名 | 特徴 |
退職代行ネルサポ | ・業界最安値15,000円 ・労働組合が運営しているので、弁護士法違反の心配がない |
社会保障給付金アシスト | ・退職後の給付金申請を代行するサービス ・個人では受給が難しい案件も社労士のサポートでフォロー ・利用料金は受給額により変動(受給金額の10~15%が目安) ・退職代行が無料でついてくる |
HSPと相性が良い仕事の特徴
円満に退職が出来たとしても、次の職場でまた早期離職となってしまっては元も子もありません。
長く続く仕事を見つけるためには自己理解が必須です。
以下にHSPと相性の良い仕事の特徴をまとめました。
同じHSPと言えど性格や個性は人それぞれ。
あなた自身と照らし合わせて自己理解を深めてくださいね。
向いている仕事の特徴 | 理由 |
自己完結型の仕事 | 他者とのコミュニケーションを必要としない |
ルーティーンが多い仕事 | 考えすぎる特性を抑えられる |
ノマドワーク | 集中しやすい環境を選べる |
フリーランス(個人事業主) | ストレスを避けた仕事を選べる |
IT、Web関連 | 他者とのコミュニケーションが少ない |
精密さを求められる仕事 | 問題点の発見能力が有効に作用 |
自分のペースで進められる仕事 | 心の余裕を確保できる |
さらに詳しく知りたい方は以下の記事からどうぞ。
HSPが仕事を辞めたいと思う原因5選
ここではHSPがどのようなときに仕事を辞めたいと感じるかについて解説していきます。
もちろん特性の強さは人により様々ではありますが、以下はあなただけではなく、多くのHSPが抱えるストレスの原因です。
- 人と関わるのが辛い
- 環境が悪く仕事に集中できない
- イレギュラーに対応できない
- スピード感についていけない
- 総じてHSPには向いていない仕事をしている
それぞれについて解説していきます。
人と関わるのが辛い
HSPは人に気を使いすぎてしまいます。
そのため人間関係に悩むことが多く、たくさんの人と関わる仕事は心が疲弊する原因となるでしょう。
あなたは「相手の求める自分像」を察知してしまい、それを演じてしまうなんてことがありませんか?
環境が悪く仕事に集中できない
五感が敏感なHSPは身の回りに集中を妨げられる要因がたくさんあります。
例えば「自分の苦手な匂い」「同僚の話し声」「近隣の工事音」など、一度気になってしまうと仕事が手につかなくなってしまうことがありますよね。
このような仕事の環境は自分で改善することが難しく、ストレスを抱え続けることになってしまいます。
イレギュラーに対応できない
HSPはルーティーンワークを好み、イレギュラーを苦手とする人が多いです。
仕事にイレギュラーはつきものですが、職種によりその頻度には違いがあります。
あなたの今の仕事はどうでしょうか?
他職と比べイレギュラーの多い仕事なのかどうかを今一度見直してみましょう。
スピード感についていけない
物事の問題点を見つけるのが得意なHSPはスピード重視の仕事には向いていません。
スピード重視な仕事には「やりながら改善する」能力が求められます。
見えている問題点を完全に対処しきれぬまま仕事を進めていくことはストレスになってしまいますよね?
「この問題が起きてしまったらどうしよう……」を考え続けてしまい、休日も心が休まりません。
総じてHSPに向いてない仕事をしている
以下はこれまで解説してきたストレス源が頻繁に発生する仕事の例です。
- 飲食店
- 営業職
- コールセンター
- サービス業
これらの仕事はHSPが持つ特性と相性が悪いです。
HSPが苦手とする仕事の特徴と具体的な職種については以下の記事にまとめています。
あなたの今の仕事と照らし合わせてみましょう。
HSPが仕事を辞められない理由4選
仕事を辞めたい気持ちは固まっているのに辞めると言い出せない……
社会で生活していると色々なしがらみがあり、先々を考えすぎてしまうHSPはこういった思考に陥りがちです。
HSPが退職を言い出せない理由として以下のようなものがあげられます。
- 早期退職を繰り返してしまうことへの恐怖
- 仲間への裏切り意識
- 自分がいないと困る業務がある
- 退職日まで気まずくなってしまわないか不安
それぞれについて解説していきます。
早期離職を繰り返してしまうことへの恐怖
「自分が抱えるストレスはどんな仕事でも起こること」
「転職先でも同じ悩みを抱え、また転職を繰り返してしまうのではないか……」
今一度、自分のしてきた仕事を振り返ってみてください。
HSPとは相性の悪い仕事をしていないでしょうか?
これではストレスを抱えてしまうことも仕方がないですし、転職先も同じような仕事を選んでしまえば、早期退職に繋がってしまうでしょう。
完全にストレスのない仕事を探すのは難しいことですが、その頻度が少ない仕事はあります。
自分にあった仕事を探す際にはまず自分の得手不得手を紙に書き出す方法がおすすめです。
自分の得意分野、ストレスを感じる部分を書き出し視覚的にとらえることで、自己理解が深まり頭の整理もできます。
HSPに向いていない仕事・向いている仕事とその特徴は以下の記事にまとめています。
書き出したものと照らし合わせ、自分にあった仕事を探してみてください。
仲間への裏切り意識
人間関係に悩んではいたけど、その中でも信頼できる同僚はいたんだよね……
これからも関係を続けていきたいんだけど、迷惑をかけて怒らせてしまうんじゃないか不安だな……
このような場合は、相手に退職の意思を事前に伝えることで、関係性の悪化を防ぐことができます。
自分がどういった経緯や考えで退職するにいたったのかを、素直に相談してみてください。
あなたが信頼に値すると考えた人です。
退職するということは少なからず残った人の仕事に影響は出ますし、それは皆理解しながら働いています。
信じて本心を打ち明ければ、理解を示してくれるでしょう。
自分がいないと困る業務がある
自分がひとりで担当していた業務や、得意先とのやりとりなど、自分がいなくなると困ってしまう業務があるのではないか。
責任のある立場であればあるほど、このような悩みを抱えてしまいます。
ですが考えてみてください。
あなたひとりがいなくなっただけで滞ってしまうような業務があるのは、そもそも会社の問題です。
次に担当する人への引き継ぎと、引き継ぎにかかる時間の猶予さえ持てれば、あとは会社で対応すべきことです。
退職日まで気まずくならないか不安
退職を伝えたあとの退職日までの期間、冷たくあしなわれたりしないかな……
同僚の目線が気になって苦しくなってしまう……
このような不安は、退職までの準備を整えることで解消できます。
しっかりとした退職の理由付けや引き継ぎを行えば、自分の決断に自信を持つことができ、周りの目も気にならなくなるでしょう。
HSPが仕事を辞めたい時の対処法まとめ
HSPが仕事を辞めたいと感じた時は、退職の準備を進めてみることをおすすめします。
退職の準備を整えることで余裕が生まれ、心の栄養になることがあるからです。
具体的な退職の準備は以下のとおり。
- お金のことを考える
- 転職先を探す
- 明確な理由付けをする
- 引き継ぎをしっかり残す
- 信頼している仲間に相談する
心の限界サインが現れ、改善が見込めないようであれば退職を実行に移しましょう。
退職を申し出るエネルギーすらもなくなってしまったのであれば、無理せず退職代行を利用しましょう。
何よりも大切なのはあなたの心の健康です。
再就職の準備が整っていなければ社会保障給付金サポートがおすすめです。
退職後のさまざまな給付金のサポートが受けられれば、再就職までの時間の猶予を作れます。
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退職代行ネルサポ | ・業界最安値15,000円 ・労働組合が運営しているので、弁護士法違反の心配がない |
社会保障給付金アシスト | ・退職後の給付金申請を代行するサービス ・個人では受給が難しい案件も社労士のサポートでフォロー ・利用料金は受給額により変動(受給金額の10~15%が目安) ・退職代行が無料でついてくる |
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