HSPは独立に向いてる？メリットデメリット、仕事の選び方まで解説

会社員勤めが辛い……
HSPでも独立できるかな？

HSPと独立の相性ってどうなのかな？

HSPが独立を目指すならどんな仕事がいいだろう？

この記事ではこのような疑問に答えていきます。

結論から言うと、HSPと独立開業は相性が良いです。

独立することで自由な生き方が手に入り、社会のストレスから開放されるからです。

とはいえ独立することはリスクも大きいので、誰にでもおすすめできるものではありません。

メリットデメリットを理解し、自分が目指すべきなのかをよく考えてみてください。

この記事を最後まで読むことで今後の方向性が定まり、将来の漠然とした不安から開放されます。

そもそも独立とはどういう状態のこと？

独立とは、簡単に説明すると企業や人に雇われず、自分の力で稼いでいくことです。

事業の規模や仕事の請け方などにより、さきく3つに分けられます。

個人事業主

個人事業主とは一般的に、継続して事業を行う個人のことを指します。

法人としてではなく、個人として開業届を提出すれば税法上個人事業主となります。

フリーランス

フリーランスとは働き方の呼称で、税法上は個人事業主に含まれます。

一般的に単発の仕事ごとに契約を結ぶ働き方のことを指しますが、明確な定義はありません。

法人

継続して事業を行う、法人登記された組織のことを指します。

継続して事業を行うという点では個人事業主と同じですが、個人事業主に比べ経営規模が大きい場合が多いです。

HSPが独立するメリット

とにかく自由であること。

これに尽きます。

働く環境、人間関係、仕事内容を自分に合ったものに調整できれば、精神的な負担が減り本来持つポテンシャルを発揮しやすくなります。

成果がダイレクトに反映されるので、モチベーションの維持もしやすいでしょう。

自己分析をしっかり行い、HSPなあなたの特性に合った働き方を選べば、無理なく長く続けられる仕事を作ることができます。

HSPが独立するデメリット

収入が安定しない

独立することの最大のネックは収入の不安定さ。

事業の売上がダイレクトに自分の収入になるので、会社員のような毎月の安定した収入はありえません。

体調不良で休んでしまえば売上が下がってしまうでしょうし、事業に繁忙期と閑散期はつきもの。

そのため、計画的な収支管理を行うことが非常に重要です。

最悪の場合、生活が立ち行かなくなってしまうこともありえるので、しっかりと対策をしておきましょう。

確定申告などの事務処理の手間がかかる

独立すると確定申告や請求書の発行など、事務処理も自分で行わなければなりません。

特に確定申告については、毎年締め切り間近に頭を抱える経営者をあなたも目にしたことがあるでしょう。

売上を作るための直接的な業務以外にも、事業を継続するための間接的な仕事があることには注意しなければなりません。

とはいえ、事務作業に追われて本来の業務が滞ってしまうのは本末転倒なので、売上と支出のバランスを考えながら一部外注することも検討しましょう。

確定申告は便利なツールや外注する方法もあるので、このあと詳しく解説します。

社会的信用が得づらい

個人事業主とフリーランスは、社会的信用を得づらい傾向があります。

特に顕著に現れるのが「借り入れやローンの審査」です。

もちろん全く不可能というわけではないので、審査に通りやすくなるポイントを以下にまとめておきます。

ちなみに、法人化すると審査基準が変わり有利になる場合が多いです。

教えを乞える相手がいなくなる

会社員の場合、分からないことがあれば上司や先輩にすぐ質問できる環境があります。

一方で独立すると、自分で調べたり試行錯誤を重ねて解決しなければならず「身近に教えてくれる人がいる」環境がどれだけありがたかったか身にしみることでしょう。

専門家に相談する方法や、同業者・事業主同士のコミュニティーに参加する方法もありますが「無料で気軽に」とはいきません。

独立すると、情報を得るためにもコストがかかることを理解しておきましょう。

HSPにはどの独立の仕方が向いてる？

結論から言うと、独立の形態は問題ではありません。

法人か個人かを決める基準は主に事業規模によって判断するので、HSPであるかどうかは判断基準になりません。

ただし、一般的に法人の場合は事業規模が大きくなるので、人の雇用やマルチタスクの管理が発生し、結果的にHSPの苦手が増えてくる傾向はあります。

考えるべきはHSPであるあなたの「強みと弱み」

同じHSPでも特性の強さは人それぞれ。

自分の強みを最大限活かし、弱みを回避した仕事を選ぶことができれば、独立の形態は問題ではありません。

HSPに向いている独立以外の選択肢

HSPは独立することで理想的な働き方を手に入れることができますが、独立だけが正解ではありません。

自分にマッチした職種と職場環境があれば正社員雇用でもつらいとは感じません。

非正規雇用と副業をかけ合わせれば、プレッシャーの少ない環境を作ることもできます。

独立することはリスクも大きく、誰にでもできることではありません。

独立を目指すことにこだわりすぎず、たくさんの選択肢に目を向けてみましょう。

自分にあった働き方を見つける方法は以下の記事に詳しくまとめています。

【簡単】HSPにおすすめの仕事の探し方｜適職を目指してキャリアプランを立てる【やり方も解説】

HSPに向いてる仕事ってどうやって探せばいいかな？ 今の働き方がつらくて転職をしたいんだけど、将来が不安…… HSPがストレスを感じずに働ける方法ってどんな形？ この記事はこのような疑問を解決していき ...

【参考】HSPの現実的な適職とは

HSPにおすすめの現実的な適職を以下に紹介します。

独立以外の選択肢として参考にしてください。

さらに詳しい情報は以下の記事からどうぞ。

仕事に悩むHSP必見｜現実的な適職23選と目指し方を解説

HSPの現実的な適職ってなんだろう HSPが適職で働くためにはどうしたらいいのかな？ HSPが仕事のストレスを減らすにはどうしたらいいだろう HSPがストレスを感じずに働いていくためには、自己理解を深 ...

HSPが独立を目指す際にやるべきこと

なんのために独立するのかを洗い出す

ひとことで言えば「自分らしく生きていくため」となるでしょう。

しかし、もう少し掘り下げて考えてください。

「自分らしく生きる」とは具体的にどういうことなのか。

例えば

「人間関係のしがらみから開放されたい」と考えている人が、目先の収入を得るために多くの人付き合いを必要とする仕事に着手してしまう。

結果的に多くのストレスを抱えてしまい「これなら収入の安定する会社員をやっているほうがよかった……」

これでは元も子もありません。

独立をする最大のメリットは嫌なことをしなくて良いこと。

そもそもの目的を見失ってしまわないよう、強く意識して取り組んでいきましょう。

自分の特性と向き合う

同じHSPでも特性の強さは人それぞれ。

嫌なことを避けていけるのが独立の最大のメリットですが、収入を得ていくためには多少の我慢は必要です。

今一度自分の特性と向き合い「絶対に避けたいこと」と「多少なら我慢ができること」を明確にしておきましょう。

こうすることで自分を客観視することができ、無理をしすぎることを抑制できます。

「我慢ができること」が必要になったときは、得られる対価と天秤にかけて判断すれば良いです。

自己分析の際にはHSPについて書かれた本を読むのがおすすめ。

インターネットやSNSなどでの情報収集では、部分的な情報に偏ってしまうからです。

「気がつきすぎて疲れるが驚くほどなくなる繊細さんの本」は全HSP必読の一冊です。

生活に必要な収入を計算する

まずは生活するために必要な毎月の支出を計算しましょう。

そうすることで目指すべき収入のラインが見えてきます。

ある程度のラインが見えたら、あなたの望む「仕事の価値観」に照らし合わせ明確な収入目標を立ててください。

お金にゆとりをもった生活を望むのか、ライフワークバランスを重視した生活を望むのかはあなた次第です。

無計画な独立は人生を大きく狂わせてしまう要因になりかねません。

明確な収入目標を立ててのぞみましょう。

仕事を決める

収入目標が立ったら、次はどんな仕事をしていくのかを決めていきます。

同じHSPでもその特性の強さは人それぞれ。

あなたの特性や得手不得手と照らし合わせまずはリスト化。

リスト化が完了したら目標とする稼ぎを得られる仕事なのかどうかをリサーチしましょう。

詳しい仕事の選び方はこのあと解説していきます。

スキルを身につける

やりたい仕事が決まったら、仕事を受注していけるだけのスキルを身につけましょう。

インターネットや本などを使って独学で勉強していく方法もありますが、筆者はスクール・通信講座を利用することをおすすめしています。

自己投資はモチベーションの維持になりますし、完全な独学はかなり遠回りです。

まずは安価な通信講座などを利用して基礎を習得し、仕事を受注しながら必要なスキルを付け足していく方法がおすすめです。

【具体例】HSPにおすすめの独立に向いている仕事

ここでは副業から始められる仕事とそうではない仕事に分けて紹介していきます。

副業から始められる仕事はリスクが少なく、成果も目に見えやすいのでおすすめです。

副業から始められる仕事

実務経験を積んでから独立を目指す

仕事の選び方

それぞれ解説します。

HSPである自分との相性を確認

HSPである自分の特性を理解し、仕事を選びましょう。

興味のある分野から選ぶのももちろん良いのですが、その仕事をしていく中で「苦手なことがどれだけあるか」も合わせて考えるべきです。

無料で受けられる適職診断を受けてみるのも良いでしょう。

おすすめの適職診断はは以下に紹介しておきます。

適職の見つけ方は以下の記事でも詳しく解説しているので参考にしてください。

【簡単】HSPにおすすめの仕事の探し方｜適職を目指してキャリアプランを立てる【やり方も解説】

HSPに向いてる仕事ってどうやって探せばいいかな？ 今の働き方がつらくて転職をしたいんだけど、将来が不安…… HSPがストレスを感じずに働ける方法ってどんな形？ この記事はこのような疑問を解決していき ...

収入相場を調べる

目指す仕事を決める前に、その職業の収入相場を調べておきましょう。

自分で事業を始めると「収入は青天井」と勘違いしてしまう人も多いですが、実際はそんな甘いものではありません。

事業拡大をしていくことはHSPにとってハードルは高いですし、需要の限界というのも存在します。

いざ勉強を始めてから気がついてしまうと目も当てられないので、事前にしっかりリサーチしておきましょう。

厚生労働省が提供する「job tag」がリサーチに便利です。

長く続く仕事とは嫌なことが少ない仕事

やりたいことや好きなことを仕事に出来るのは素晴らしいことです。

一方でその裏側には、苦手な仕事が含まれていたり、多くの人付き合いが必要だったりと刺激が多い場合もあります。

刺激の多さはHSPにとって熟慮すべき問題です。

精神的疲労が限界まで溜まり、最悪事業の継続が困難になることも考えられます。

やりがいと刺激の多さを天秤にかけ、後悔のない職選びをしてください。

HSPが独立を成功させるためのコツ4選

長い付き合いを作る

HSPの多くは営業活動が苦手です。

そのため、新規顧客やクライアントを探し続ける方法は大きなストレスになってしまうでしょう。

一方で、慣れ親しんだ相手とは気持ちの良いお付き合いができるのもHSPの特徴。

良い関係を築けそうな相手が見つかったときは、継続的な関係作りを意識していきましょう。

長い関係を作ることは収益の安定化にも繋がります。

近しいジャンルのスキルを身につけていく

IT技術の進化が凄まじい昨今では、いつどんな仕事がなくなっても不思議ではありません。

資金力のある大きな企業であれば新しい事業に着手していくこともできますが、個人レベルではそう簡単にはいきません。

近しいジャンルのスキルを身につけていくことは、仕事を失うリスクを回避できるだけでなく、仕事の幅が広がることで収入アップも見込めます。

例えば、Webライターが動画編集のスキルを身につけると、動画のシナリオ作成の仕事を請け負いやすくなるほか、編集作業まで請け負うことができるようになります。

業務を一本化することは、受発注者どちらのメリットにもなり、長い付き合いを作っていくことにも貢献します。

健康を第一に考える

独立後はより一層の体調管理が求められます。

個人事業主やフリーランサーに有給はありません。

休めば休んだ分だけ収入が減ってしまいます。

「大きなケガをして数ヶ月休みが必要になった……」

想像しただけでも恐ろしいです。

民間の保険を利用したり、十分な貯蓄を作っておくなどの保険はかけておきましょう。

独立仲間を作る

初めての起業は分からないことが盛りだくさん。

特に税金や確定申告など、お金や手続きに関わる困りごとは多くなります。

こういったときに相談できる仲間がいるのは大変心強いです。

業種が違っても共有できる情報は多いですし、お互いに仕事を振りあえる関係性になれるかもしれません。

とはいえ人間関係に悩みを抱えやすいHSPですから、そう簡単に信頼できる仲間を作れるとは限りませんよね。

いざという時に困らないように、最寄りの以下の機関は抑えておきましょう。

HSPが起業に向いてないと言われるのはなぜ？

HSPは起業に向いてないと言われたんだけど、本当なのかな……？

確かに、HSPが起業して大金を稼ごうとするとHSPの気質がネックになることは多いでしょう。

ただこれはあくまで、事業を拡大して大金を稼ごうとした場合の話しです。

HSPが起業に向いてないと言われる理由は主に以下の2つ。

これだけ見れば、確かにHSPは起業に向いていないです。

事業を拡大していけば人を雇う必要が出てきますし、貪欲に新しいことに挑戦していくフットワークの軽さも必要になります。

しかし、自分と家族が幸せに暮らしていけるだけの収入を目標とするならば、これらを避けても十分に達成できると私は思います。

実際に起業して生活しているHSPはたくさんいるので、SNSなどで情報収集してみることをおすすめします。

HSPは在宅勤務がつらいと感じる？

どんな仕事をしていきたいかを考えたときに、在宅勤務を望むHSPは多いでしょう。

在宅勤務はHSPと相性が良いですが、懸念点が無いわけではありません。

例えば……

このような懸念が考えられます。

一方で、HSPが在宅勤務することで得られるメリットは大きいです。

総合的にはやはり在宅勤務はHSPにおすすめの働き方でしょう。

確定申告とはどんなもの？

独立後に避けては通れない確定申告。

会社勤めをしていると触れる機会がなく「とても面倒な作業」というイメージがあるでしょう。

確定申告の役割とは、一年間の所得を申告し、その年に納める所得税の額を確定させるものです。

もう少し掘り下げて解説します。

青色申告と白色申告がある

確定申告には青色申告と白色申告の2種類があります。

提出方法は4種類あります。

サポートツールや申告代行がある

申告書の作成には、会計ソフトを利用することで作業負担を軽減できます。

費用は年間1万円くらいが相場です。

また、税理士に依頼することもできますが、こちらはさらに費用がかかります。

申告の方法や依頼する範囲などにより異なりますが、5〜20万円程度かかると覚えておきましょう。

【重要】費用対効果を時給で考える

「業務効率化のために予算をかけるかどうか」

判断に迷ったときに使える、費用対効果を時給で考える方法を紹介します。

簡単に説明すると「削減できる時間が自分の時給を上回れるか」です。

仮に、会計ソフトを利用することで確定申告にかかる作業時間を10時間短縮できるとします。

会計ソフトにかかる費用が年間1万円だったとして、あなたは10時間で1万円以上を稼ぐことができるでしょうか？

稼ぎが見込める人は、費用をかけて時間を捻出したほうが良いです。

反対にそれが難しい場合は、支出を抑えたほうが良いということになります。

でも、そんな都合のいいように仕事がコントロールできるとは限らないよね

この考え方は確定申告に限らず、多くの場面で役に立ちます。

時間効率を意識することは収入増にも繋がっていくので、ぜひ取り入れることをおすすめします。

まとめ

HSPと独立開業は相性が良いです。

独立することで自由な働き方が手に入り、社会のストレスから開放されるからです。

独立を目指すことを決断したら、自分の特性に合った仕事をリサーチし、必要なスキルを身につけていきます。

副業から始められる仕事はリスクも少ないのでおすすめです。

具体的なおすすめの仕事は以下の通り。

独立するということは、自由な生活を手に入れることです。

自分の力で稼いでいくことができれば自己肯定感も上がり、人生の幸福度は増していきます。

HSPにとってもっとも理想的な働き方と言えるでしょう。

あなたらしい働き方を見つける第一歩を、ぜひ踏み出してみて下さい。